からだや心のSOSサインを放置しない
私は30代でうつ病を経験しました。周りからは「気の持ちよう」と片づけられました。
仕事は休職としましたが、続けるのは辛すぎるため、最後には退職しました。
初めの症状は、あまり重くなくても、次第にひどくなってしまいます。
日常生活にも支障が出てきます。
どうか、自分のからだとこころのSOSを見逃さないでください。
うつ病初期【だるい】
- 集中できない
- からだがだるい
- からだのあちこちに異変が出る
- イライラする
- やる気が起きない
休職する1年前からあった症状です。
自分がうつ病になりかけているとは思いませんでした。
からだ中に湿疹が出ても、顔や足が浮腫んでも、背中が痛くても、仕事が忙しく、病院には行きませんでした。
疲労のせいで出ている症状だろうと軽く考えていました。
うつ病中期【つらい】
- 眠れないまま朝になる
- 食欲がない
- 耳が聞こえにくい、耳鳴りがする
- めまいがする
- 物忘れがひどい
病院に行ったきっかけは「物忘れ」です。数秒前に聞いたことが、頭から消えてしまうのです。
さすがに「これはおかしい」と思い、ネットで調べると「うつ病」の症状に当てはまることが多く、心療内科に行きました。
「うつ病」と言われ、腑に落ちました。
これまでの不調は、これに起因していたのだと…。
そして仕事は、傷病手当金を受けながら休みました。
心療内科では、抗うつ剤と精神安定剤、睡眠薬が処方されました。
うつ病後期①【生きることがつらい】
- 起き上がることができない
- 眠ってばかりいる
- ほとんど食べない、食べても味がしない
- 悲しい、むなしい
- 消えてしまいたいと思う
一番沈み込んだ時です。食事はほとんどとれませんでした。
食べても全く味がしないのです。砂を食べている気分でした。
毎朝起きることができず、ずっと布団の中にいました。
とにかく悲しくて泣いてばかりいました。
辛くて、辛くて、「消えてしまいたい」。そればかり考えていました。
とにかく「孤独」の中にいました。
今の私には理解できない感情です。
「何がそんなに悲しいのか」。きっと家族や周りの人も、そう思っていたと思います。
うつ病後期②【死にたい】
- わずかに気力がでる
- 頭は、ぼんやりしている
- 片づけを始める場合がある
- どうしたら死ねるか考える
- 自殺を実行する場合がある
うつ病は心が不安定で、薬が効いたりして、ほんの少し元気になるときがあります。
周りにはうつ病が良くなったように見えたりもします。
少し気力があるように感じるのです。
しかし、その気力で自分が消えるための準備をしようと片づけをはじめてみたり、頭の中では死に方を考えていたりします。
私は薬の致死量を調べていました。
また、突発的に自分を傷つけることもあります。
そうなると、もう周りは見えていません。「死ぬこと」しか頭にない状態なのです。
うつ病を重症化させないために
からだやこころの異変に気付いたら、放置しないでください。
自分を大事にしてください。
誰にも相談できないという方はコチラへ相談してみてください。
病院へ行く
「おかしいな?」と思ったら、病院へ行きましょう。
人によって症状は様々なので、気になる症状があらわれた場合は、お医者さんに相談しましょう。
それぞれの症状ごと、例えば、耳なりは耳鼻科、湿疹は皮膚科…というように診察を受けていると、本当の病気がわからない場合があります。
うつ病かも…と思ったら早めに心療内科を受診することをおすすめします。
もし、うつ病と診断されたときは、治療方法や薬について、医師と相談してください。
薬はすぐには効きません。焦らずに治していきましょう。
ストレスを減らそう
原因を取り除くのが一番いいのですが、なかなか難しいですね。
でも、原因を少しでも遠ざけるようにしましょう。
仕事は、すぐに辞めるのではなく、とりあえず休むことをおすすめします。
うつ病の時はマイナス思考になっているので、大きな決断はしない方が良いです。
そして、普段から、自分に合うストレス解消方法を見つけておきましょう。
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日光に当たる
「冬季うつ」という言葉があるほど、うつ病には日照時間が関係していると考えられています。
私の経験でも、朝、日光に当たるとほんの少し気分が良くなりました。
朝、起きたときにカーテンを開けるだけでもいいのです。
ほんの少しの時間でもいいので、日光を浴びてください。
「うつ病が治る」ということ
私は、うつ病が治ったら、以前のように仕事ができると思っていました。
しかし、うつ病になる前のようには働くことができませんでした。
主治医は「必ず治るから大丈夫」と言っていましたが、とても信じることができませんでした。
あまりにも治らないので勝手に薬を飲むことをやめてしまったこともあります。
はっきりと「治った」と感じたのは、頭の中にあった「もや」が消えたときでした。
その時には、もう8年も経っていました。
それでも、「治ったんだ!」と本当にうれしかったです。
日常生活は送れるようになり、短い時間の仕事から始めて、徐々にフルタイムの仕事へシフトしていきました。
以前のように働けないなら、働き方を変えればいい。そんな風に思えるようになりました。
今では「幸せ」も感じることができ、普通に笑うこともできます。
もし、今、辛いという方、どうか頑張らずに生きてください。
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